地方で稼ぐ仕組みはECだけじゃなくて、観光もある。
新観光バイブルと呼ばれる、
デービット・アントキソン氏の「新・観光立国論」を読みました。
【要旨】
観光客を引きつける要因は4つだけ
「四季」「自然」「文化」「食事」
日本人が強みと感じている
「おもてなし」「治安」「交通」などは観光客が来る理由にはならない。
ターゲットを細かく分けて、
ターゲットに応じた商品開発が必要であり、
とくに滞在日数も長く、1日あたりの支出も多い上客といわれる、
ヨーロッパ、ロシア、オーストラリアの方へ向けたマーケティングは力を入れていく必要がある。
GDPにおける観光収入の割合は日本は0.4%
観光大国のフランスは2.3%、スペインは4.8%。
同じ島国のイギリスでも1.7%はある。
世界的に観光は成長産業であり、
政府が掲げている訪日観光客3000万人というのは自然増にすぎない。
日本のポテンシャルとしては、 2030年の訪日観光客は8200万人を達成することも可能。
そのためには、観光のロジスティック、ホテル、コンテンツの整備、サービスの充実を含めた、多様性の確保が必要!
【感想】
日本に短期滞在者を増やして外需を増やすというのは大いに同意。
自分が感じている「日本やっぱすげぇぜ、いぇい!」的な違和感を見事に指摘している本です。
観光におけるお客さんはだれか?と突き詰めて、
真の顧客思考とお金を稼ぐという本気を出して動けば、
ブームに左右されない外需を獲得することができるのは間違いない。
ここの顧客思考とサービスにお金を払うということについては、
普通のビジネスでも課題になっていますね(苦笑)
いまの観光を一過性のブームとらえず、
もっと観光による収入の基準は高くなるべき。
その点、ブームと思っている人ともっと市場が伸びると思っている人の差が大きく開きそうだ。