移住で果たして地方創生ができるのか?
9月になりまして、
各省庁の概算要求が確定してくる時期となりました。
地方創生関連の概算要求の資料も
まち・ひと・しごと創生本部 からご確認いただけます。
地方創生絡みでは約1.8兆円の予算が使われるようです。
1.地方創生の深化のための新型交付金(1,080億円)
→成功事例発掘、成功事例の横展開のための予算と見受けられます。
2.まち・ひと・しごと創生事業費(1兆円!)
→地方へばらまくお金のようです。
次年度も各地でアイディアコンテストが行われるかもしれません。
3.総合戦略等を踏まえた個別施策(7,763億円)
→内訳は4つ(以下概算要求資料から抜粋)
i)地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする
ii)地方への新しいひとの流れをつくる
iii)若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる
iv)時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する
地方への交付金については、
おそらく地方でそれぞれ使い道を決めることになります。
どうも、
1.地方にしごとがあれば地方が元気になる。
2.東京から地方にひとが流れてくれたら元気になる。と考えているようですね。
すべてがソフトウェアとなる現代においては、
ある意味インターネット上に仕事があるといえます。
ただ、インターネット上に仕事があるといえども仕事をやるひとはリアルにいます。
インターネット系の企業が渋谷に集積するのは、
集積することにメリットを感じているからにほかなりません。
同業者が近いと打ち合わせもすぐできるし(TV会議をしたら別に場所は関係ないのかもしれませんが)、すぐに飲みながら情報交換もできるというのは一つのメリットですよね。
となると、インターネット上の仕事でも引っ張るためには、
なにかしらの集積が必要となりそうな気がします。
2.の東京から地方へという流れについても、
「仕事をつくる」という流れとどうも合致していないように思えます。
ふるさとテレワークの事業についてはインターネット上から仕事をとるという点ではいいかもしれませんが集積メリットを生み出す点はちょっと弱い気がします。
移住施策をみてみると、東京のひとが田舎暮らしをしたいみたいな移住情報しかありません。
おそらく東京で住んでいる人で田舎に住みたい人は少数で、
「東京は嫌だけど人口100万ぐらいの街に住みたいorその街から30分以内の街」
というのが本音のような気がします。
福岡を例にとると、
福岡市内の人口と福岡から電車で30分圏内で住み良さそうな街については人口が伸びているんですよね。
福岡はもともと九州からの人口を吸収する街でありましたが、
その傾向はまだまだ続きそうです。
ここにはおそらく助成金などは支給されていないでしょう。
福岡県の移住のサイトをみていると、募集しているのは当然ながら人口減少傾向にある街なんですよね・・・。
この辺について、まだベストな回答はでていませんので、継続的に考えますw